税理士試験免除にかかる期間を考察する

税理士試験免除期間 税理士準備
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大学院による税理士試験免除は、税理士を目指す上で確実性の高いルートとして人気があります。
しかし、X(旧Twitter)などを見ていると、大学院を修了すればすぐ税理士になれると考えている方も多い印象です。

今回は、大学院入学から実際に税理士試験が免除されるまで、どれくらいの期間がかかるのかについて解説したいと思います。

結論からお伝えすると、大学院に入学してから税理士試験免除までには、最低でも3年かかります。
それでは、詳しく見ていきましょう!

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大学院入学時のモデルケース

大学院への進学は、税法科目の合格が難しくなったタイミングで検討する方が多い傾向にあります。
そのため、税法科目免除で大学院入学した場合でのモデルケースで解説します。

大学院入学時のモデルケースは大きく次の3つに分かれます。

モデルケース

  1. 会計科目合格+税法科目1科目以上合格(税法科目合格+会計科目1科目合格)
  2. 会計科目合格(または税法科目合格)
  3. 会計科目1科目合格+税法科目1科目合格

※会計科目免除を目指す場合は( )内を参考に読み替えてください。

それぞれのモデルケースについて、メリットとデメリットを見ていきましょう。

会計科目合格+税法科目1科目以上合格で入学

はじめに、会計科目合格+税法科目1科目以上合格(税法科目合格+会計科目1科目合格)のモデルケースについて解説します。

【メリット】

  • 税理士試験を受ける必要がないため、論文執筆を含めた大学院生活に集中できる。

【デメリット】

  • 大学院進学にかかる費用負担が発生する以外は特にデメリットなし。

【免除までのイメージ】
大学院修了後すぐに免除申請を行えば、約1年後に国税審議会から免除通知が届きます。
そのため、大学院入学からおおよそ3年程度で税理士試験免除が実現できます。

3科目合格の表

会計科目合格で入学

続いて、会計科目合格(税法科目合格)のモデルケースについて解説します。

【メリット】

  • 在学中に税法科目に合格できれば、①と同様に大学院入学から3年程度で免除が可能。

【デメリット】

  • 修了と同時に税理士試験免除申請をする場合は、在学中に税理士試験1科目の合格が必要。
  • 大学院1年目は比較的試験勉強の時間が取れるが、もし1年目で不合格になった場合には、2年目は論文執筆や単位取得で忙しくなり、試験勉強との両立が非常に困難になる。
    さらに、税理士試験に合格しなければというプレッシャーがかかっている状態で論文の執筆と講義の受講をしなければいけない。
  • 在籍中に科目合格ができなかった場合は、大学院修了後も科目合格を目指して税理士試験を受け続ける必要があり、長期戦になる可能性がある。
    大学院でかかったコストを考えると税理士になるのを辞める選択をしづらい。

①ストレートのパターン

ストレートのパターン

②長期戦のパターン

長期戦

会計科目1科目合格+税法科目1科目合格で入学

最後に、会計科目1科目合格+税法科目1科目合格のモデルケースについて解説します。

【メリット】

  • 在学中に会計科目の合格ができれば、①と同様に3年程度で免除が可能。
  • 仮に合格できなかった場合でも、会計科目免除用に再度大学院に入り直して論文執筆をすれば税理士試験免除できる。
  • 大学院によっては、以前の大学院で取得した単位を引き継ぐことができるため、最短1年で修了可能。

【デメリット】

  • 大学院に2度入学する可能性があり、①②に比べ費用がかさむ。

ストレートのパターン

ストレートのパターン

大学院2回入学のパターン

2度入学

おわりに

今回の記事では、税理士試験免除にかかる期間についてご紹介しました。

どのモデルケースを選択しても、大学院入学から免除決定までは最低でも3年以上かかるという点は共通です。
プレッシャーをできるだけ減らして大学院生活に集中したい方は、「会計科目合格+税法科目1科目以上合格」または、「会計科目1科目+税法科目1科目合格」の状態で進学するのが理想です。

大学院免除ルートを検討する場合は、早めに方向性を決めて、計画的に動くことをおすすめします!

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