大学院生活も終わり、さまざまな物の整理を行いました。その際、昔楽天で購入したモバイルバッテリーを発見し、処分することに…。しかし、その処分には思わぬ困難が待ち受けていました。今回はその体験を共有し、隠れた処分コストやランニングコストについて考えてみたいと思います。
結論
- モバイルバッテリーを購入する際は、リサイクルマークが付いている製品を選びましょう。
- 物の購入や契約時には、隠れたコストにも意識を持つことが大切です。
モバイルバッテリーの処分に困った経緯
時系列は以下のとおりです。
2021年:楽天のとあるお店でモバイルバッテリーを購入。
2022年:購入したモバイルバッテリーを使わなくなり、お店に処分を相談。お店から「送ってください」と返事が来たが、面倒で送らず。
2024年初め:部屋の掃除中に、2022年に送らなかったモバイルバッテリーを発見。 楽天の購入履歴からお店を確認するも、「ページが表示できません(お店がなくなっていた)」となり、直接問い合わせができず。
ネットでお店名を検索し連絡するも、返信がなくスルーされてしまう。仕方なく、モバイルバッテリーを回収してくれる電気屋を探すことに。
なぜ、モバイルバッテリーの処分に困ったか
モバイルバッテリーの処分に困った理由は、以下の4つです。
市で回収していない
地域によりますが、私の住む松山市ではバッテリー(充電式電池)の収集が行われていません。販売店等の回収箱に入れるよう指示されています。
購入先がネット
ネットで購入したため、実店舗での対応が難しかったです。また、ネットのお店自体がなくなっていたため処分に困りました。
回収ボックスはJBRC規格のものに限定される
バッテリーの回収ボックスは、リサイクルマークやハードケースに入ったものしか回収していません。リサイクルマークがないモバイルバッテリーは規格外となり、回収対象外です。
JBRCで回収していない電池の形態
JBRCより引用
●ハードケースに入っていないラミネートタイプの電池
●機器を分解して取り出した電池(機器に内蔵された電池)
●輸送及び保管の安全を担保できないもの
●外装が破損・変形・膨張・液漏れしたもの
●ユーザーが製作した電池、実験用電池
不用品回収業者は高い
不用品回収業者にモバイルバッテリーの処分を依頼すると、小さいものを処分する場合でもカゴ単位や軽トラック単位での料金となります。そのため、処分費として最低でも5,000円程度かかります。
モバイルバッテリーを処分するためお店回り
不要なモバイルバッテリーと、リサイクルマーク付きのラミネートタイプのスマホ電池パックを持って、松山市内の電気屋を回りました。3件目でようやくすべてのものの処分に成功しました。
※同じ系列の電気屋でも、お店や担当者によって対応が異なる可能性があります。
モバイルバッテリーの回収はしていますか?
JBRC規格外のものは受け取れません。
モバイルバッテリーと電池パックの両方とも受け取ってもらえず。
モバイルバッテリーの回収はしていますか?
リサイクルマークがあるものは回収しますよ。
ラミネートタイプの電池パックを回収してもらうことに成功。
モバイルバッテリーの回収はしていますか?
リサイクルマークがないバッテリーも550円で回収しますよ。
リサイクルマークがついていないモバイルバッテリーを回収してもらうことに成功。
感想と学び
リサイクルマークがないモバイルバッテリーを処分するのに、これほど苦労するとは思いませんでした。約5,000円で購入したモバイルバッテリーの処分に550円かかり、実質5,550円となりました。購入時点ではネットの方がお得でしたが、処分まで考えると店舗で買った方が安かったかもしれません。
また、処分できる業者を探す手間も大変でした。初期費用だけでなく、処分を含めたランニングコストを見ないといけないと改めて実感しました。
隠れたコストへの注意喚起
このような隠れたコストは、他の場面でも存在します。特に契約においても、ランニングコストを考える必要があります。
例えば、月額会員制の契約で一定期間継続しないと違約金が発生する場合、「最低契約月数×月額」と「1か月契約+違約金」のどちらが高いかを考慮せずに契約すると、解約の時に思わぬ出費を招くことになります。
会計の話になりますが、このような隠れた処分コスト見える化するのが、平成22年に導入された資産除去債務です。日商簿記1級や税理士試験の簿記論、財務諸表論を勉強している方は、家電などのランニングコストをイメージすると資産除去債務の意義が理解しやすいかもしれません。
最後に
皆さんも物の購入や契約で、思わぬ隠れたコストに悩まされた経験はないでしょうか。物を購入する時や契約の時は、初期費用だけでなくランニングコスト(特に終了時にかかるコスト)も意識したいですね。
モバイルバッテリーを購入する際は、必ずリサイクルマークが付いている製品を選びましょう。そうすることで、不要になったときの処分がスムーズになります。また、購入前に処分方法や処分コストを確認しておくことも大切です。私自身、次回モバイルバッテリーを購入する際は、必ずリサイクルマークがあるものを選ぶように気をつけます。
最後に、モバイルバッテリーは適切に処分しないと他人に迷惑をかける可能性があります。ポイ捨てや不適切なリサイクルボックスへの投棄は絶対にやめましょう。
※以下は、不適切な廃棄による火災事故の例が載った注意喚起です。
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