FP1級受験の注意点|学科・実技の流れ、費用、勉強時間を実体験で解説

FP1級を受けたきっかけは、
とりあえず箔のある資格がほしかったことと
Xでアピールされているゴールドカードへの憧れからでした。
軽いきっかけではありますが、実際に受けてみると、受験ルートや費用、学科合格後の実技、試験会場や日程など、事前に知っておいた方がよい点が意外と多くありました。
今回は、試験を受けてみて、受講の条件や金額がそれなりにかかることが分かったため、これからFP1級を受ける方向けに案内できればと思い、記事にしてみます。
私自身、今回FP1級を受験し、学科145点、実技134点で合格できました。
この記事では、費用、学科編、実技編、FP試験後に分けて、注意点を実体験ベースでまとめます。


費用
まず気をつけたいのは、FP1級は思っているよりお金がかかることです。
私が実際にかかった費用は、教材費、受験料、旅費を合わせて約11万円でした。
内訳は以下のとおりです。
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 学科受験料 | 9,019円 |
| 実技受験料 | 28,375円 |
| 2025-2026 1級FP技能士(学科)合格テキスト | 5,390円 |
| 2025-2026 1級FP技能士(学科)対策問題集 | 4,840円 |
| FPキャンプ FP1級学科試験合格コース | 16,434円(5,478円×3か月) |
| FPキャンプ FP1級きんざい実技合格コース 【2月試験対策】 | 17,800円 |
| FP1級 過去問道場 | 980円(980円×1か月) |
| 宿泊費 | 11,000円 |
| 飛行機代(往復) | 17,600円(8,800円×2) |
| 合計 | 111,438円 |
住んでいる場所にもよりますが、取得までに11万円近くかかりました。
一応これでも税理士としての下地があるつもりなので、一般的には15万円程度は見ておいた方がよいかもしれません。CFP経由で進む場合は、さらに費用がかかると思います。
学科編
まず知っておきたいのは、FP1級は学科と実技を同時には受けられないということです。
FP1級を取得するには、次のいずれかのルートで進むことになります。
①FP1級学科⇒FP1級実技(面接)
②FP1級学科⇒FP1級実技(筆記)
③AFP⇒CFP⇒FP1級実技(面接)
④AFP⇒CFP⇒FP1級実技(筆記)
私は、もともと④のルートで受けるつもりでした。
しかし、CFP試験は受験日の都合が合わなかったため、FP1級の学科試験を受けることにしました。
その後、学科試験に合格し、すぐに受けられる試験が実技(面接)だったため、結果として①のルートで進み、合格することができました。
勉強パート
学科試験については、下地があり、勉強時間をしっかり取れる方であれば、試験2か月前からの準備でも合格できる方はいると思います。
ただ、FPキャンプでは標準的な学習計画は1年とされているため、最低でも6か月程度は見ておいた方がよいと思います。
テキストと問題集については、ファイナンシャル・プランニング技能検定研究会の教材を使いました。
FPキャンプ公式の書籍は、Amazonレビューがあまり良くなかったことと、店頭で見たときにそこまで分かりやすいとは思わなかったため、無難に公式に近いテキストや問題集を選びました。
なお、FPキャンプの実技テキストも含めて、誤記かなと思う箇所はありました。
FPキャンプの学科対策は、月単位のサブスク式です。
登録するとテキストデータをダウンロードでき、1級だけでなく2級の動画から見ることもできます。
キャンプ内でも指示があると思いますが、問題集は別途購入する必要があります。
更新頻度は月1回あるかないかくらいで、いつ入会しても教材の内容が大きく変わることはありません。
FPキャンプを使うことで、闇雲な暗記ではなく、語呂合わせや考え方を学べるため、テキストだけで勉強するより理解しやすかったです。個人的には、入会してよかったと思います。
勉強の流れとしては、2級の動画も含め、まずは動画を1回、1.5倍から2倍速で確認しました。
その後に問題集を解きましたが、正直、最初はまったく分かりませんでした。
そのため、分からないところはテキストやFPキャンプの動画に戻り、試験までに問題集を5周程度回すことを意識しました。
試験の1か月前には、ランダムに問題が解ける「FP1級 過去問道場」も利用しました。
その場で解説を見れることや模擬テストができるため、この学習はもっと早めに取り入れた方がよかったと思います。
ただし、紙の問題集を購入せず、過去問道場だけで試験対策を完結させるのは難しいと思います。
過去の数字をそのまま使っているため、本番では自分で数字を暗記しなければいけないところがあるからです。
筆記試験対策の観点からは、現在の数字に置き換えられた問題集を中心に解いた方がよいと思います。
試験パート
試験当日について、私は松山で受験しました。
気をつけたいのは、受験場所の確認です。
ホームページには会場名が書いてありますが、具体的な場所や建物の階数は書いてありません。
詳細は受験票に書いてあります。
私は、しばらく会場で待っていれば案内があるのかなと呑気に待っていて、受験票を見たら場所の詳細が書いてあったので焦りました^^;
学科は午前の部の選択方式と、午後の部の筆記に分かれます。
どちらも、勉強していれば途中退出するくらいの余裕はあると思います。
FPキャンプでも言われていますが、2割はFP試験にあっていない問題(士業の試験で問うような問題)です。
8割の勝負と割り切って、その中から6割、つまり全体で75%を取るつもりで頑張るのがよいと思います。
筆記については、計算式と回答、用語の記載をするだけで、いわゆる長文の記述式ではありません。
問題用紙に答えを移していくことができます。
当日の夕方ごろには金財のホームページに模範解答がアップされるため、〇か×かの判定は可能です。
また、数日後には以下のサイトで筆記の配点予想も出るため、ある程度の自己採点ができます。
- FPキャンプ
- X(梶谷 美果@FP対策講師/1級FP技能士(@kajiya_mika))
選択方式は1問2点で採点、筆記は上記配点予想を元に採点、自己採点と本番の点数にはそこまで大きなズレは起きませんでした。
また、FPキャンプの「自己採点と実際の得点の差異」を見て頂くと分かるように、自己採点より上がることの方が多いようなので、125点程度を取っておけば、合格したと判断してよいと思います。
1級学科
| 自己採点 | 結果 |
|---|---|
| 139点(基礎66点、応用 73点予測) | 145点 |
自己採点で点数が取れていないようであれば、CFPの受講やFP1級学科の再挑戦を検討しましょう。
実技編
学科の合格が分かった後は、面接形式の実技試験に向けての準備です。
ここで気をつけたいのは、FP1級学科の有効期限が合格から3年間という点です。
忘れないように気をつけましょう。有効期限はマイページから確認できます。
実技については、パートⅠの税務と、パートⅡの不動産を中心に対策しました。
他の科目が出ることもありますが、出題されても少ないため、そこに時間をかけるメリットはあまりないと思います。
勉強パート
対策については、市販の問題集もありますが、模範回答の回答例が長く、面接のときに実際に話すことを考えると合わないなと思いやめました。
そのため、もともと視野に入れていたFPキャンプの実技対策を使いました。
実技は学科のようなサブスク形式ではなく、買い切りです。
動画は1回、1.5倍から2倍速で確認し、分からないところは再度見返しました。
基本はテキストの読み返しです。ここでも、ところどころ誤記かなと思う箇所はありました。
そのため、あれっと思ったら自分で調べるようにした方がよいです。
もっとも、誤記はあるものの、回答例は比較的短く、回答のイメージをつかみやすいため、FPキャンプの実技対策講座はよいと思います。
途中で、FPキャンプのブログに過去問解説があることが分かり、1月のはじめくらいから確認しました。
これは試験のイメージを持ちやすくなるため、FPキャンプを受講するのであれば見た方がよいです。
問題用紙は金財のホームページからダウンロードできるため、市販の問題集を買わなくても過去問自体は入手できます。A3で印刷すれば本番試験の問題用紙と同じサイズです。
下書きを作るときは、FPキャンプで教わった下書きの書き方をもとに、本番試験を想定して問題に取り組みました。
一点気をつけたいのは、FPキャンプブログのパートⅡの「必ず聞かれる質問」の模範回答を鵜呑みにしないことです。
試験パートでも書いていますが、あの通りに回答すると失点につながる可能性があります。
必ず問題に合うように、動画で説明されているような形で抜き出して回答することを意識しましょう。
試験パート
試験については都市部で行われます。
会場と日時は自分で選択できますが、午前の部と午後の部は選べません。
確定するのは2週間前なので、宿泊せずに帰宅する予定の方は、飛行機の予約時間に気をつけた方がよいです。
愛媛からであれば岡山が一番近いですが、飛行機の便や金額の兼ね合いから、大阪で受験しました。
トラブルがあると困るので前日に大阪へ移動。
2月14日土曜日の13時試験開始だったため、開始20分前に会場入りしました。
会場に入った後は待機場所へ行き、開始10分前にはスマホの電源を落としました。
待機場所には、約30人の受験者がいました。
服装については、ふさわしい格好と指定があるため、普段は着ないスーツを着用しました。
他の受験生もスーツでした。
13時になったらすぐに試験開始というわけではなく、説明を受けてからしばらく部屋で待機します。
待機時間中は、紙のテキストであれば確認ができます。必ず紙のテキストを持っていくようにしましょう。
試験は、パートⅠ⇒パートⅡの順番だけでなく、パートⅡ⇒パートⅠの順番で進む場合もあります。
13時30分になると試験員から案内があり、受験生は4つのグループに分けられて、下記のような面接待機室に移動しました。

左側の席の人はパートⅠ⇒パートⅡ
右側の席の人はパートⅡ⇒パートⅠの順番でした。
手前から左右2人ずつ呼ばれ、右後ろの下書き作成スペースで下書きを作成します。
時間は、下書きの作成12分、面接試験15分で、これをパートⅠとパートⅡで行います。
面接では、10分あたりでタイマーが鳴りました。
前の人が下書きを書いて面接室に移動してから、15分後くらいに私が呼ばれました。
呼ばれたら下書き作成会場へ移動します。
最初に問題用紙へ受験番号と名前を書き、その後、重要そうな箇所に線を引いたり、書きたいことを書いたりして12分過ごします。
いざ下書きを書こうとすると、勉強のときと同じようにはなかなか書けません。
そのため、必ず聞かれる質問を中心に、思い浮かんだことを書いていくようにした方がよいと思います。
12分経ってタイマーが鳴ると、問題用紙を持って面接会場へ行きます。
パートⅠ
パートⅠは、FPキャンプブログの模範回答のようなイメージで面接が進みました。
もちろん、聞かれたことはさらに深掘りされるため、ブログの模範解答に書かれている以上のことを聞かれます。
分かることはどんどん答えていき、分らないことは持ち帰りますなど言い、知ったかぶりをしないようにしましょう。
10分のタイマーが鳴るあたりで、お決まりの最後の質問に入ります。
パートⅠのお決まりの質問は必ず暗記しておいた方がよいです。
パートⅠについては、とりあえず回答できたのかなという印象です。分からないところは、「持ち帰ります」などで逃げました。
パートⅡ
続いてパートⅡです。
下書きを書いて面接会場へ行き、お決まりの質問を聞かれたので、FPキャンプブログの模範回答通りに答えました。
これが失敗でした。
すぐに「具体的には」と聞かれ、根掘り葉掘り聞かれることになりました。
このとき、契約書や場所の確認が必要といった、より具体的なことを答える必要がありました。
試験官に誘導されるまま、ひとまず回答しました。
大阪特有なのか分かりませんが、かなりツッコミ型の質問だったのでやりづらかったです。
最後のお決まりの質問で、関わる士業について聞かれた場面でも、順番通りではなく、優先度が高い順番から答えるべきだったと反省しています。
その場では、「とりあえず関わりそうな士業はすべて挙げました」といった形で逃げました。
また、YouTubeでほんださんが話しているような、「税務計算できると思うんですけどやってくださいよ」というような質問も来ました。
これに対しては、「私は心も体もFPとして来ているのでできません」と答え、税理士であることが確認されました
^^;
パートⅡについては、しっかり答えられなかったというしこりが残りましたが、結果として合格できていたのでよかったです。
FP試験後
試験が終わった後、AFPは退会届を出しました。
もともとCFP経由で受験するつもりだったことや、
FPジャーナル自体をあまり活用できなかったこと、
会費を払ってまでAFPを続けるメリットがないと思ったためです。
また、冒頭で触れたゴールドカードについてですが、2025年3月31日をもってカードの発行が終了したようです。
合格証のみで、ゴールドカードはもらえませんでした。ここは残念でした。

合格証明書については、マイページの合格証明書発行から合格証番号を入力することで、何度でも出力可能です。ただし、1日1回までです。
転職の際などには、すぐに発行できて便利だと思います。
おわりに
FP1級の取得を検討する場合、試験料だけでも3万円近くかかり、教材や旅費まで含めると、何だかんだ11万円以上はかかると思います。
また、士業のような独占業務がある資格ではないため、この資格一つで開業するのは難しいのかなという印象です。
士業に加えてFP1級を持つ、あるいは転職のために取得するといった考え方の方が合っているかもしれません。
いずれにしても、自分が満足できそうであれば、挑戦するのはありだと思います。
これからFP1級を受ける方の参考になれば幸いです。


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